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語彙力が低下の一途を辿っていたので記録も込めてはじめました。

雨の日

久しぶりにしっかり雨が降った。残業と雨のせいで今日の五山の送り火は泣く泣く見送るほかなかった。

 

夕立ちと言えば夏の風物詩の1つと言うほど毎年恒例の出来事であったが、今年は様子が違うらしい。

雨の降り方も昔より随分変になった。

小さな洪水ができるくらいにざっと降る。ゲリラ豪雨というものだ。

 

そういえばわたしが高校生の頃通っていた学校は県内でも稀に見るオンボロの校舎で、ひとたび雨が降れば廊下も玄関も大洪水だったのを思い出す。

明らかな欠陥校舎であったが、ワーワーキャーキャー言いながら帰ったのも懐かしい。

 

私が住んでいるところの隣の市に学校はあった。

毎日毎日自転車で40分かけて通ったものだ。

夏には頭頂部を日焼けし、初めて頭がヒリヒリする経験をした。電車通学の爽やかな同級生を尻目に汗だくになりながら登校した。

(おまけに教室は灼熱地獄で夏は授業を何度か脱出しなければいけない程体調が崩れた)

冬には極寒になる私の街。耳がちぎれるような思いを何度もした。のちに大学生になってから九州出身の先輩に耳当てをしないと自転車に乗れないことを思い切り馬鹿にされたこともあった。うるせーやい。 

ちなみにいまだに駅まで自転車が交通手段の私は冬になると耳をデカイマフラーで覆って保護している。必須事項なのだ。

 

話が逸れてしまったが、登下校には本当に苦労した。

雨の日なんかは向かってくる雨が辛くて泣きながら帰ったものだ。制服はびしょ濡れになり、乾くとタイヤみたいな臭いがした。

小雨の日もカッパが面倒くさくて傘差し運転をして、生徒指導の先生(どこの学校にもいるであろう鬼の体育教官)にまんまと見つかってしまった時にはこっぴどく怒られた。どんな雨でも嫌だった。

 

雨の日が好きという風情を持ち合わせた文化人も近頃は多いだろう。

しかし、私は卒業してから幾年か経ったがいまだに雨はきらいだ。

 

小学生の途中からいきなり性質が変わってしまった髪は湿気でぐるぐるになる。

濡れることと湿気が相まって憂鬱な気分になる。

虫もどこからか顔を出してくるし……普段折りたたみ傘を持ち歩かないせいで無駄な出費もかさむ。

 

雨が好きな人はきっとこういう事情を持ち合わせていないのだ。

と、風情もクソも味わえない私は悪態をつく。

 

嫌な気持ちにプラスして今日みたいに仕事が上手くいかなかったり予定がこなせなかった時は最悪だ。

 

こういう時はふと何にも頑張れなくなって、どうしようもない気持ちになる。

モーヤダ病だ。

何もかも嫌になって大声を出して泣いてしまいたくなる。雨が降っただけなのに、私のモーヤダ病にスイッチが入ってしまう。

 

そんな時は温かい紅茶を淹れてスピッツを聴く。(私の中で一番心をスッキリさせてくれるのがスピッツなのだ)

 

こうすることでしか自身を慰めてあげられないのが我ながら可哀想だ。

私のことを私以上に大事にしてくれる人はまぁいない。

家族くらい、いや、こういう感情的な日は私しかいないな。

 

ともすると人間というのは寂しいものだな。

 

はやく私以外の誰かが雨に濡れていないか心配できるような人生が送りたい。

そうすれば雨もいいものに変わるかもしれない。